レリ・グリスト(Reri Grist) -- 史上最高のソプラノ

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grist レリ・グリスト(1932〜)

ニューヨーク出身のコロラトゥーラ・ソプラノ歌手。 モーツァルトやリヒャルト・シュトラウスなどのオペラで、 スーブレット役として活躍した。 その声、その歌、その演技。 史上最高のソプラノと言ってよいだろう。

グリストは一度聞いたら忘れられなくなるような、非常に特徴的な声を持っている。 それは、明るく高く美しくクリアではずむようなチャーミングな歌声。 そしてその根底にはえもいわれぬやさしさが流れている。

グリストが歌うモーツァルトはあまりに美しく、 聞いていると、時にめまいを、時に身震いを覚えるほどだ。 空間にグリストの声が満ちる。 どんな歌も素晴らしく聞こえる。

グリストが歌うと、ただのレチタティヴォも急に輝きだす。 不思議な程に歌うような感覚があり、 アリアと同じくらい生き生きと美しく響く。

コロラトゥーラは曖昧さを排除しあくまで明瞭。 繊細にかつ力強く、ハイ F まで昇りつめて行く。

グリストはどちらかというと小柄できゃしゃなタイプだが、 舞台の上では実に生き生きと、よく動きよく笑いよく歌う。 目の演技も素晴らしい。 大きないたずらっぽい目がクリクリとよく動き回る。

グリストの歌をじっと聞いていると、 ふとその根底に流れる魂が全身で知覚できる時がある。 瞬間、背筋がぞくぞくし、鳥肌の立つような身震いに襲われるのだ。 モーツァルトという最高の音楽を、 グリストという最高のソプラノで聞けるとは、 なんという至福であろう。


ニューヨークのシティー・センター・オペラで、 「カルメン・ジョーンズ」のミカエラ役でデビュー。 それを聴いたレナード・バーンスタインに 「ウェストサイド・ストーリー」の Consuelo 役を与えられた。 1959 年サンタ・フェで「後宮から誘拐」のブロンデと「こうもり」のアデーレを歌う。 それを聴いたストラヴィンスキーが指揮する「うぐいす」に参加。 その後オペラ歌手として、 サンタフェ、コヴェント・ガーデン、スカラ座、メトロポリタン等、 世界各地で活躍した。 1991 年アムステルダムでの「Neither」を最後に現役を引退。 1997 年までミュンヘン国立音楽大学で声楽科で教鞭をふるった。

常に自分の可能性を探り、開花させて行くのが好きだという。 一方では、母として、妻として、歌手として、それぞれにベストを尽くし、 どれか一つのために他を犠牲にすることはなかった。

ちなみに "Reri" という名前は、 映画「タブウ」 のヒロインの名前からとられたらしい。


主な作品

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  • モーツァルト: フィガロの結婚(Le nozze di Figaro): スザンナ(Susanna)
  • モーツァルト: ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni): ツェルリーナ(Zerlina)
  • モーツァルト: コシ・ファン・トゥッテ(Cosi fan tutte): デスピーナ(Despina)
  • モーツァルト: 後宮からの誘拐(Die Entfuhrung aus dem Serail): ブロントヒェン(Blondchen)
  • リヒャルト・シュトラウス: ばらの騎士(Der Rosenkavalier): ゾフィー(Sophie)
  • リヒャルト・シュトラウス: ナクソス島のアリアドネ(Ariadne auf Naxos): ツェルビネッタ(Zerbinetta)
  • ロッシーニ: セヴィリャの理髪師(Il Barbiere di Seviglia): ロジーナ(Rosina)
  • ヴェルディ: 仮面舞踏会(Un ballo in maschera): オスカル(Oscar)

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grist3 grist3a grist3b 娘が描いたグリスト(スザンナ)

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個人的な想い出

レリ・グリストとの出会いは 1985 年 9 月。 当時モーツァルトにハマって LP を集めていた。 当然オペラも含まれるわけだが、貧乏学生にはオペラは辛い(高いから)。 買ったのはフィガロと魔笛くらい。 そんな時 NHK-FM でドン・ジョヴァンニ全曲を(一か月かけて)放送するというので、 張り切ってエアチェックした。

私はソプラノというのが余り好きではない。 というか、嫌いと言った方が正しいくらいだ。 何を言っているんだかわからないキンキン声がきらいなのだ。 そこに流れて来たツェルリーナとマゼットのデュエット。 今まで聞いたどんなソプラノとも違うその声に、
「え?? なにこれ。こんなのあるの??」
という感じだった。 そのテープ(全4本)は何十回と聴いたけれど、 やがてテープデッキが壊れ、CD/MD に移行して、 テープは二度と聴く機会が無かった。

それがふとしたきっかけで、 また最近ハマっている。


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